尼崎に住んでいました。一度、熊野古道を歩いてみたいと思っていたので、パンフレットをもらっていました。本来なら山登りに行きます。この時は、道を歩いていて、名前のある山に立ち寄れたらいいな、と思って出かけました。紀伊田辺に泊まっていました。
朝、6時半のバスに乗ります。人がいない時間です。眠いけど、窓から景色を見ていました。道がくねるから目がまわります。山間部の道の駅を通過して、近露の集落に着きました。下りて荷物を整理します。トイレもありました。まだは、近露王子に参拝します。神社みたいな感じですが、熊野古道には、この王子が続いています。
7時45分スタートです。天気は曇っています。桜が咲き始めた季節なので、景色が楽しめます。川原の草はまだ秋色でした。案内に従って山道に入っていきます。満開の赤いしゃくなげがあったのでびっくりです。うれしいですね。何かのパワーがきているのでしょうか。樹林帯の山道になると、うす暗くなってきました。
パンフレットにもある見どころ、箸折峠の牛馬童子像と役行者像、見ましたよ。レプリカですが参拝します。童子が牛と馬の二頭にまたがっているのが特徴ですね。昔から安置されていたそうです。鎌倉時代の印塔があります。このあとも、別の場所で眺めました。
8時すぎに最初の一里塚跡を見ました。再現されています。熊野古道の案内はとても多くあります。地図見なくても、どんどん歩けました。一度、バスから見た道の駅に下ります。お客さんが集まりだした時間です。里餅を買って、食べ歩きました。また山道を登っていきます。
大阪本王子に到着です。ここにも鎌倉時代の印塔があります。静かな山中です。昔は人が多く歩いたところです。十丈王子まで3.8kmになりました。頑張って登りますよ。9時すぎには逢坂峠に着きました。ここから楽になりそうです。尾根道を歩きますが、ピークの山頂があるところを探さなくてはいけません。11月23日の東の空に、3つの月が出ると言う、三体月の伝説があります。それを観測する高尾山に登りました。山頂という感じではありませんでした。
少し進むと上多和茶屋跡があります。ここは茶店があって、熊野詣をする方をもてなしたそうです。標高は約600mもあるんですよ。大変だったでしょうね。下っていくと一里塚跡がありました。目安としてよいですね。平地だと1時間に1つの感じです。
10時すぎました。悪四郎屋敷跡です。これは悪い人の意味ではなく、勇猛な、豪快なといった感じの人だったそうです。ここにありましたよ。名前がある山で、グーグル地図にも載っていました。悪四郎山です。ここから往復してきます。標高は、782mです。約30分とありましたが、私は12分で着きました。往復だったのかもしれませんね。三角点がありましたが、展望はありませんでした。これで山登り達成でーす。
また熊野古道を歩きます。小判地蔵様を拝んで、10時半すぎに十丈王子に着きました。木が伐採されて広場になっていました。そのまま植林帯のきれいな尾根を歩いていきます。単調な同じような景色でした。約30分で大門王子に着きました。朱の祠が祠があります。近くに池がありました。ここから18分ほど下っていきますよ。
10時半になりました。今日3つ目の1里塚跡を眺めてから、民家のある高原集落にでてきました。舗装路になりましたよ。春の日ざしが温かい、ほんとに心癒される景色です。明るい段々畑がいいですね。まだ枯草色です。遠くには山が見えています。空が広がった、素敵なところです。泊まってみたくなりますよ。休憩所がありました。自販機は助かります。下の方には、水車や菜の花も見えました。
高原熊野神社に参拝します。元気でてきましたよ。車道を下ります。この辺りは、すれ違う人が多かったです。針地蔵尊様を拝んで下り、車道を横切ります。熊野高原から2.2km、滝尻王子まで1.7kmの案内がありました。あと30分もかからないでしょう。剣の経塚跡を通過して、不寝王子(ねずおうじ)に到着です。もうすぐクライマックスです。滝尻から高原を散策される方も多いみたいですね。
乳岩を見て下り、途中の岩に荷物を置いて、汗かいたシャツを着替えました。そろそろ次の一里塚跡がありそうですが、見損ねたのかもしれません。13時すぎに滝尻王子に着きました。少し急ぎます。ここにも鎌倉時代の印塔があります。歴史を感じますね。石の鳥居もありました。熊野古道の案内板があります。中辺路の道の起点表示もありました。お土産屋さんがあります。多くの方が訪ねるところなんですね。
ゆっくりしたいけど橋を渡ります。バスの時間を調べていましたが、13時6分発なんです。空は曇ったままでした。川の流れを見ながら待ちましたが、3分遅れでやってきました。楽しい熊野古道歩きの終了です。樹林帯は、ひとりだと寂しいこともありますが、王子やお地蔵様が迎えてくれました。昔をしのぶ山歩き。とても楽しいですね。
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